
顧客体験
Customer Experience Transformation
営業プロセス改善を超え、新たな販路を生み出した共創型イノベーション創出
今回のクライアントとなるユーザー系SIerでは、社内向けシステム開発を中心に事業を展開してきましたが、近年は外部企業へのサービス提供、いわゆる「外販」の拡大が経営上の最重要課題となっていました。しかし、外販対象の商材は市場での認知度が低く、年間を通じてもわずかな引き合いしかありませんでした。既存顧客もほとんどいない中で、営業担当者はこれまで受け身の営業スタイルに慣れており、自ら市場を開拓するスキルや経験が不足していました。そのため、「誰に」「どのように」アプローチしていくのかという基本戦略から見直す必要があったのです。こうした状況を踏まえ、EYは従来の営業プロセスの効率化や改善にとどまらず、販路そのものを新しく創り出す「販路開拓の革新」を提案しました。単なる営業手法の改善ではなく、市場構造の理解からターゲット設定、顧客接点の創出までを包括的に支援する取り組みとして、プロジェクトが本格的に始動しました。
EYの体制とそれぞれの役割
本プロジェクトは、当初EY側から3名のメンバーでスタートし、その後最大で6名体制となりました。クライアント側も、外販拡大をけん引する2名の部長と3名の営業メンバーが参画し、まさに一体となってプロジェクトを推進しました。プロジェクトチームは、EYがこれまで蓄積してきた営業改革の知見と、クライアント側の現場理解を掛け合わせながら、実践的なアプローチを重視しました。形式的な会議や資料作成に終始するのではなく、実際の営業活動や顧客接点を通じて課題を発見し、即座に改善策を試すという「共創型」のスタイルで進行しました。結果として、両社のメンバーが互いに刺激を受けながら成長し、組織全体の営業力向上にもつながる貴重な機会となりました。
クライアントに提供したEYならではの価値
成果を出すために、プロジェクトでは多岐にわたる取り組みを実施しました。まず、対象となる市場を正確に把握するために、マーケット調査や競合分析を徹底的に行い、潜在的な顧客層を明確化しました。さらに、実際の顧客インタビューや深掘り調査を通じて、表面的なニーズだけでなく、業界ごとの課題や意思決定構造までを把握しました。その上で、ターゲット業界ごとに有効なアプローチ手法を検討し、アイデア出しから選定までをチーム全体で行いました。実践フェーズでは、EYメンバー自身がテレアポにも挑戦し、初回訪問からニーズの引き出しまでを自ら体験しました。また、業界別のオファリング開発や展示会での出展支援、さらには代理店開発の検討など、販路拡大に必要なすべての活動を網羅的に実施しました。まさに販路開拓に関する知見・経験・実績の集大成を投入し、クライアントが自走できる仕組みづくりを目指しました。
プロジェクトにおける困難点
最も困難だったのは、クライアントメンバーの意識変革でした。販路開拓は単なる営業活動ではなく、新しい市場を切り拓くイノベーションそのものです。そのためには、完璧な答えを探すよりも、まず小さく試して学びを得る「試行の姿勢」が何より重要です。しかし当初、クライアントの多くは慎重な姿勢を崩せず、机上での検討や資料作成に時間を費やし、なかなか行動に移すことができませんでした。そこで私たちは、「まずやってみる」ことを自らの行動で示す方針を取りました。EYメンバーが先頭に立ち、テレアポや顧客訪問などを実際に実践してみせることで、現場に挑戦の空気を生み出しました。その結果、少しずつクライアントメンバーの意識にも変化が生まれ、行動量が増え、成功事例が蓄積されていきました。まさに「行動が変われば結果が変わる」ことを、チーム全体で体感するプロセスとなりました。
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